ちーちゃんはちょっと足りない│あらすじ&感想〜短いながらも展開が素晴らしい〜
2016/04/27
作品情報
作品名:ちーちゃんはちょっと足りない
巻数:全1巻(完結)
著者:阿部共実
出版社:秋田書店
掲載紙:もっと!
あらすじ
あれも欲しい、これも欲しい…。いつも何か物足りない気がする中2女子、ちーちゃんとナツ。少し不満で平凡な毎日は、ある事件をきっかけに揺らぎ始めて?
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「ちーちゃんはちょっと足りない」の感想
表紙を見た印象は、ちーちゃんという女子中学生が巻き起こすギャグ漫画かなと思い、最初の何ページか読み始めてやっぱり!と思い、気楽に読んでいました。
が、途中から雲行きが怪しくなってきて、最後には哀しくなっていました。ちーちゃんの友達、ナツの気持ちが痛かったです。
ナツは、貧困、勉強ができないという同じ状況のちーちゃんと、ちょっと足りない私たち、と言ってますが、自己肯定感を持てず、利己的なナツとちーちゃんは正反対です。
イヤなことから逃げて自分と向き合わないナツと、自分の非を認め成長していくちーちゃんは、いつまでも友達だよね?といって終わってますが、考えさせられるラストでした。
読み終わってから、また読み返してみると、前半、ギャグの中にも伏線があり、後半一気に突きつけられた感じで物語としては単純なのですが、展開が素晴らしいと思いました。
こうしたらいいよ的なものではなく、人間の本質にこんなこともあるよね、というのを見せられたかんじで、短い話の中で考えさせられたのはすごいです。
後で調べたところ、『このマンガがすごい!2015』オンナ編の1位に選ばれていた作品だったので納得です。
私のようにそれを知らずに油断して読んだほうが、面白く、そして衝撃を受けるのではないかと思います。
ライター:みーちゃん(40代女性)
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