Papa told me│あらすじ&感想〜父と娘の二人暮らしを描く心あたたまる漫画〜

   

Papa told me

作品情報

作品名:Papa told me

巻数:8巻(不定期連載中)※記事執筆時

著者:榛野なな恵

出版社:集英社

掲載紙:コーラス

 

あらすじ

お母さんを小さい頃に亡くした小学生の「知世」と、元新聞記者で小説家の「パパ」の二人暮らしを描く、オムニバスロングヒットシリーズ。

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「Papa told me」の感想

主人公、知世の子供ながらの視点と、シングルファーザーに育てられた環境からくる、大人のように周囲を観察できる視点が一番の魅力です。

けれども、他にも魅力的な登場人物がたくさん出て来ます。

 

社会に出て働き、キャリアウーマンと認められながらも何かを探し続けている信吉の妹、百合子や編集者の北原さんは、孤独を感じながらもその孤独を楽しみ、都会の日々を生きています。

「早く結婚して安心させて」という親の言葉に反発しながらも、今の自分の生き方を理解して欲しいと思う葛藤など、結婚のことでなくても誰もが一度は感じたことがあるような思いが、等身大の姿で描かれていて感情移入してしまいます。

 

反対に自由に生きている人達の姿も描かれて、対照的なのは知世の住むマンションの近くにある、アリスカフェの双子の姉妹。

好きな服を着て好きなように生きている二人ですが、社会の中に溶け込み、商売を成り立たせています。

おいしいお茶とお菓子、そして不思議な雑貨がたくさんあるお店ですが、アリスカフェのようなお店がどこかにないか、とつい街に出ると探してみたくなるほどです。

 

他にも、ひと癖もふた癖もある人がたくさん出てきます。

周囲には常に女性がいる、という小説家の宇佐美先生などもその典型かと思いますが、どうしてどんな女性にも優しくするのか、という発端の出来事が丁寧に描かれていて、それを知ってしまうと、女たらしのような宇佐美氏も嫌いになれません。

 

知世の友人の小学生達も、それぞれ悩みを持っています。

両親が離婚して苗字が変わった友人、大きなお屋敷に住んでいてもさみしさを感じている友人、父親がある日母親になって帰ってきた友人などがいて、彼女たちの話を聞き、知世もまた考え、成長していきます。

 

知世の先輩でもある政治家の息子、乾くんなどは、子供ゆえ親の支配から逃れられず苦悩していて身体を壊してしまいますが、小学生の彼らからは、早く大人になりたいという願望、何からも支配されない自由を求めている心の声が聞こえてくるようです。

 

この漫画に出てくるのは、街で暮らし、日々を自分なりに生きている人達ばかりで、どこにでもある状況、同じような悩み、聞いたことのあるような話なのですが、それだけに胸にひびくものがあります。

大人も子供も、知世という人間を介してつながり、おだやかな心になるような漫画です。

ライター:もなか(40代女性)

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