バガボンド│あらすじ&感想〜ある意味自分とはこの世界のことなのかもしれない〜
2016/04/27
作品情報
作品名:バガボンド
巻数:37巻(連載中)※記事執筆時
著者:井上雄彦
出版社:講談社
掲載紙:モーニング
あらすじ
剣における天下無双を目指し、殺し合いの螺旋の中へと身を投じていく宮本武蔵。同じく、剣の道を究めんとする者たちは、放浪の人(バガボンド)となり、その運命に翻弄されていく??。
井上雄彦が吉川英治の小説をもとに描く、大胆かつ斬新な「宮本武蔵」。講談社漫画賞、文化庁メディア芸術祭大賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞の傑作。
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この記事の目次
「バガボンド」の感想
宮本武蔵が数々の剣での戦いを通して、人間としてどんどん変化していく様子がとてもダイナミックに描かれています。
「スラムダンク」の作者である井上雄彦先生の作品で、とにかく絵の迫力はすごいの一言です。
マンガを読むというよりは、絵が語る世界に自分が引きずり込まれてしまうという感じです。
戦いのシーンが多いですが、単純に「戦いのたびに強くなる武蔵がかっこいい」というよりも、どちらかと言うと武蔵の心の揺れに深く共感し、そしてハッとさせられます。
目の前にいる敵と戦っていても、実は目には見えない何かと常に戦っていて、それに導かれているようなところです。
特に、戦いになると武蔵の周りにふわっと出てくる胤栄と石舟斎(にゃむにょろ)の言葉が大好きです。
ものすごく気の抜けた言い回しで、でも禅問答のような問いを投げかけてきます。
もはや、マンガというよりも哲学を学べる本という感じで、だからこそのめり込んでしまうのかもしれません。
戦い・斬り合いという、生きるか死ぬかという究極の場面に置かれたときに、人間は自分やこの世界の本質に近づくのでしょうか。
「バガボンド」を読んで、ある意味自分とはこの世界のことなのかもしれないな、というまさに哲学的な何かを考え感じるきっかけになりました。
ライター:セッション(30代女性)
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