自殺島|あらすじ&感想〜生きることについて考えさせられるサバイバル漫画〜
作品情報
作品名:自殺島
巻数:17巻(完結)
著者:森恒二
出版社:白泉社
掲載紙:ヤングアニマル
あらすじ
「自殺島」──それは、自殺を繰り返す“常習指定者”達が送られる島。主人公・セイも自殺未遂の末、その島へと辿り着いた。果たして、セイ達の運命は!?
「自殺島」の感想
国の政策かどうかは不明ですが、自殺未遂をした人が意識がないうちに自殺島(電気も水道もない島)に強制的に連れてこられ、そこでサバイバル生活をしながら人間の欲望や争い、生きるということに気づく作品です。
登場人物のすべてが何かしらかの理由で自殺未遂をしているんですが、島に来てサバイバルに耐えられず自ら命を絶つ人、無法地帯をいいことに自分の独裁集団を作り欲望のままに振る舞う人、同じような境遇の人と出会い元の生活よりもはるかに厳しい環境の中で何とか生き抜こうとする人など、登場人物たちそれぞれの生き方の描写がリアルです。
もともとは人が住んでいた島らしく、家畜や農作物などサバイバル生活をしていく最低限の物資はある島ですが、狩猟や食べ物の調理、農作物の育て方など、サバイバル生活における知識も知ることできます。
無法地帯でのサバイバル生活の中で起きる争いにより、命を落とす仲間への思いや愛する人を守りたいという思い、極限状態で剥き出しになる人間の欲望や願望、自分が生きるために狩った(殺した)動物の命に対する感謝など、命や生きるということを深く考えさせられる作品です。
なぜ自殺島というシステムができたのか?主人公達はもとの生活に戻れるのか?
すでに完結している作品なので、ぜひ一気読みしてみてください。
ライター:かか(30代男性)