聲の形│あらすじ&感想〜軽くはないけど1人でも多くの人に読んでほしい漫画〜
作品情報
作品名:聲の形
巻数:全7巻(完結)
著者:大今良時
出版社:講談社
掲載紙:週刊少年マガジン
あらすじ
「俺は彼女が嫌いだった」――明るく!楽しく!大冒険!がモットーの少年、石田将也(いしだ・しょうや)。耳の聞こえない転校生の少女、西宮硝子(にしみや・しょうこ)。2人の出会いが、教室を、学校を、そして将也の人生を変えていく――。余りにもみずみずしい青春のカケラたち。最高に切なく、心ゆさぶる物語が生まれました。
この記事の目次
「聲の形」の感想
なにやらアニメが映画化されると聞きつけ、調べてみたらいい感じで感動しそうな作品だったので漫画を読んでみたら、1巻から完全に予想を裏切られてしまいました。
いや、最後まで読み終えたときに『1人でも多くの人に読んでみてほしい!』ってそう素直に思ったんですが、決して軽くはないです。
むしろ重い。
お話的にはある小学生のあるクラスに耳の聞こえない女の子が転入してきて、主人公の男の子・石田くんを中心にイジメが始まる。
でもこの漫画の少し変わっているところは、そのイジメっ子だった石田くんもその後イジメられる側になってしまうという点。
あまり踏み込みすぎるとネタバレになってしまうので詳しくは書けませんが、この漫画を読んでいると、義務教育で誰もが通らなくてはいけない学校生活を思い出してしまいます。
序盤は特に悪いほうのことを。
人によってはイジメられていた過去を思い出すかもしれませんし、逆に誰かをイジメていたことを思い出すかもしれません。
はたまた、直接的ではないにしろイジメの空気感に同調していた自分、知らないまに人を傷つけていた自分に気付いて苦い思いになったりもするかも。
でもそれだけ重い内容であるにも関わらず、7巻のラストまで読み終えたときには『いい漫画に出会えた』と感じていたんだから、読みながら僕も何かを精算し、前を向けるようになったのかもしれませんね。
最後に。
聲は「こえ」と読みますが、何故あえて読みにくいこの漢字にしたのか?
普通に「声」という漢字ではダメだったのか?
とくに漫画の中で言及されているわけではありませんが、大切なのは耳に聞こえてくる声だけじゃない。
読み終えたときには、作者はそういう気持ちを込めて「聲の形」というタイトルにしたんだろうなぁっと納得できますよ。
ライター:管理人
映画版「聲の形」
LINK映画『聲の形』公式サイト
- 公開:2016年9月17日〜
- 上映時間:129分